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FPSで魔女狩りをするのはやめないか?

先日こんな動画をYoutubeでみました。

動画の内容はチート被疑クリップや数ヶ月前のクリップをみて不審な点を述べた上で黒いです、自宅検証するまでもなく真っ黒といったような内容。

この動画をみてどう思うかは人それぞれあると思いますし、私も動画をみたあとに(どちらとは言わないけど)白黒の完走ははっきり持ちました。
我々善良なプレイヤーは日がなチーターに蹂躙され、嫌な思いをしていますが条件反射的に被疑者をぶっ叩くのはやめませんか。

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チートには黒判定はあっても白判定が存在しない

私はPC FPS界隈にそこそこ長くいるので、チートを使用した人、チート疑惑をかけられた後に身の潔白を証明した人、チート疑惑によって姿を見せなかった人を色々みてきました。
また当時は若く、そういった人たちを私自身批判したこともありました。
しかし、そういった風潮は良くないと思います。

FPSにおけるチートは「この人は黒である」という判定はあっても、「この人は白である」といった判定は原則としてありません。
「この人は黒である」という判定はVACやBattleEyeを始めとしたアンチチートシステムによる検知や、オフライン大会等で人がPCシステムを検査して発覚するものです。

『OpTic India』のforsaken選手がオフライン大会で不正ツール使用発覚、チームは『ZOWIE eXTREMESLAND CS:GO ASIA 2018』失格処分に | Negitaku.org esports
2018年10月19日(金)に行なわれた『ZOWIE eXTREMESLAND CS:GO ASIA 2018』Group CのIndia OpTic India 対 Viet Nam Revolution戦にて、India Nikhil “forsaken” Kumawatの不正ツール使用が発覚しました

一方、「この人は白である」という判定はまず行われません。
一般的なスポーツの大会では試合前にドーピング検査をするなどで白黒をはっきりさせることはできるかもしれませんが、オンラインゲームでこれをプレイヤー一人ひとりに行う手段はおそらくありません。
競技シーンでは、PCは大会運営のものを使用するなどである程度白で有ることを担保できますが、これをオンライン上でも行うことは不可能でしょう。

FPSで日常的に行われているチート検証という魔女狩り

前項で書いたように、自分がシステムからBANされていないにも関わらず外野からチートの疑いをかけられた場合自分が白であることを証明する手段が原則として存在しません。
また、黒と言ってくる相手も白であることを証明する手段を提示してくれません。(というかできない)
しかし、自分を黒だと評価するプレイヤーは日を追うごとに増えていくので、被疑者は自らの潔白を示すために色々な手段を取ります。

例えば上記のような手元動画のアップロードがそれ。
しかしその動画につくコメントは被疑動画と比べてAIMが悪いなどの批判的なものばかり。

当然じゃないですか?被疑者が黒か白かは置いておいて、白だった場合顔も知らないインターネットのオタクに中傷され続けている状態で言い返しの材料を作らなくてはならない。そんな状態で普段通りのプレイってできるんしょうか。
私は普段RainbowSix:Siegeをプレイしていますが、クラッチを託されたときは常に手が震えるので普段どおりのAIMができません。
個人差はあるのかもしれませんが、私はその程度でも無理です。

自宅検証という最悪の手段

FPSでチートの話が上がると頻繁に出てくるワードに「自宅検証」というものがあります。
これはチート被疑者が自宅に検証者を招き、PCのシステムの検査や実際のプレイを確認するというものです。
こちらは手元動画検証などとは比べ物にならないリスクを孕みます。
住所の特定もそうですし、自分を悪と定義して攻撃する者がよこす代理人や最悪の場合その本人を家に呼ぶことになります。
冗談ではなく、自分や家族の命を危険に晒す行為になりかねません。
仮に被疑者が白だった場合でも、やすやすと受け入れられる条件ではありません。
仮にネットカフェなどの場所を指定された場合でも、退店後に後をつけられるなどのリスクがあるのでハードルは変わりません。

過去に自宅検証を受け入れて許されたプレイヤー、逆にその話を持ちかけられて姿を消したプレイヤーがいますので紹介します。

StylishNoob

https://peercast.net/archives/3303359.html

みんな大好きStylishNoobも過去にバトルフィールドのコミュニティでチートの被疑をかけられ、コミュニティから村八分を受けた過去を持ちます。
彼の場合、彼自身と彼の所属したクランが自ら検証を提案しコミュニティと体系だった検証を設定し実際に実施。その後コミュニティから白判定を受け鎮火。

年末馬騒動とは (ネンマツウマソウドウとは) [単語記事] - ニコニコ大百科
年末馬騒動とは馬(動画投稿者)のチート疑惑を発端とした騒動である 概要 ニコニコ動画でCoDのハイレベルなプレイ動画で有名な馬氏がQuakeLiveのプレイ動画を投稿し、それに対して国内の...

過去にCoDやL4D、Quakeの対BOT動画でオートエイムが疑われた人。
4板抜いてくださいはあまりにも有名。
あまりのAIMの良さでチート疑惑が持ち上がったが本人は否定、いよいよコミュニティが自宅検証を持ち出し始めたところで失踪。

過去の自宅検証を根拠に新たな被疑者に自宅検証を押し付けてはいけない

上記で取り上げたように、実際に自宅検証を行いコミュニティから白判定を受けた人もいれば、コミュニティに姿を見せなくなってしまった人もいます。
しかし、これは参考にしてはいけない過去です。
特に、StylishNoobの件については彼の人気度や結果として出たのが白判定だったことから引き合いに出されることがよくありますが、彼の件についても結局自宅検証時点では完全に白を証明できているとは思えません。
たまたま調子が良かっただけかもしれませんし、検証に立ち会った方も買収された可能性があります。実際にそのようなコメントを当時みたような印象もあります。
「コミュニティが信頼する人が白っつったんだからしろだろw」的な結果で落ち着いているだけで、その後のStylishNoob氏の活躍がなければGoogleのサジェストは「StylishNoob チート」を始めとしたマイナスワードで埋め尽くされていたかもしれません。
(これはあくまでも可能性の話であって、StylishNoob氏や検証に立ちあった方を疑う意図もありません。)
こういったシンデレラストーリーを根拠に新たに検証をさせる行為は魔女狩り以外の何者でも無いと思います。

魔女裁判のうち最悪の判例

xqlolita VS DetonationBYCM

bycm捏造工作騒動とは (バイシムネツゾウコウサクソウドウとは) [単語記事] - ニコニコ大百科
bycm捏造工作騒動とは、BF4のクランBYCMに所属するプレイヤーが、他クランに所属する一人のプレイヤーに匿名でチート使用疑惑をかけ、それを捏造していた事が発覚したことから始まった一連の...

詳細はニコニコ大百科にまとめられているのでそれを見るのが一番です。
チート被疑をかけられたxqlolita氏は記憶では短い期間引退に似た形の動きをせざるを得ない状況になっていたように思います。
結果、オフライン検証等で検証組が白判定を出し、BYCMが謝罪する形になりました。
その後、xqlolita氏はOverwatchで選手として活躍した後、現在ではRainbowSix:Siegeのプロチームでコーチ職をされています。

また、この事件では2020年3月現在父の背中のRainbowSix:Siegeプロチームに所属しているDustelBox氏の言動に注目。
私の「父の背中は好きだがDustelBoxは許せねぇ」の根拠。

FivenessEsports Re1vy

最近の事案。
Twitter上にアップしたクリップのリコイルコントロールが上手だったため、マクロ仕様疑惑が掛けられました。

未だ続報は無いけど、チーム代表が自宅検証と同じレベルの検証を受け入れた件。
あめんぼ氏はコミュニティからの信頼も熱く、彼の口から出る判定はコミュニティから大きな信頼を得そう(あれ?StylishNoob氏のときと判断基準が同じだ・・・)。
ただ、彼の場合は疑いがマクロ使用程度なので、本当に当日の調子に左右されそうで心配。
チームが選手の選手生命こんなかんたんに掛けていいんか?
クリップ一本でマクロ使用の疑いをかける人は、強い友達がある日急に調子が悪くなったときマクロやチート使用を疑うのだろうか・・・?

まとめ

よっぽどの証拠がない限り私立ち一般ユーザはチートに蹂躙された場合、黙って通報。
後日対象者がアンチチートにBANされたときにTwitterに晒すようにしましょう。

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